彼は14歳の時、指一本動かせない小児麻痺に罹患した。
木に実るリンゴを採るイメージをしたとき、わずかに動いた自分の指先。
彼が心と体の関係に深く興味を持ったのは、その時だったそうな。
生涯、不自由な体と夜も眠れぬ激痛、紫しか色として見えない色盲を負いながら
催眠療法の世界で偉大な業績を残した彼の原点は、小児麻痺にあった。
人生の前半で見舞われた大きな困難や出来事は、その後の人生で原点になる。
それは、実は天が用意したカリキュラムだったりする。
そうした意味では私ソロックにも幾つかの原点となる出来事があった。
9歳の時に見舞われたのは
3つの困難、2つの失望、そして1つの絶望だった。